縦隔腫瘍になったら 〜癌治療・がん保険・ガン検診〜

縦隔腫瘍とは何か?まずは知識を深めよう

縦隔腫瘍と診断されたからといって愕然としたまま過ごすわけにはいきません。

まずは縦隔腫瘍に関する知識を深めて、自分の中がどういった状態なのか、どうなるのか、どうすればいいのかを理解するところから始めましょう。そうすると自ずと何をしなければならないのかが見えてくるはずです。サポートをする周りの家族の方も一緒に知識を深められればより一層、生活に安定感が出るでしょう。

▼ 縦隔腫瘍とは ▼

縦隔にて起こる腫瘍を縦隔腫瘍と呼びます。
がんや腫瘍の中ではあまり頻度の高いものでないため、認知度は低くなっています。
日本における発症頻度は、奇型腫がもっとも多くなっています。次に胸腺腫、神経性性腫瘍です。
縦隔は、左右の肺と胸椎、胸骨に囲まれた場所にあります。
上部は頚部、下部は横隔膜まであり、心臓など体にとって大変重要な臓器を含んでいます。

縦隔にはいつくかの分類があり、その区別はあまりはっきりしていません。
ここでは簡単に前縦隔・中縦隔・後縦隔との分類について紹介します。

  前縦隔  
心血管の腹側にあります。
主な部位としては、上部の大血管の腹側、下部の心横隔膜角。
大血管腹側では胸腺腫や胚細胞性腫瘍、神経内分泌腫瘍の発生しやすい部位です。

  中縦隔  
下行大動脈以外の大血管・心臓・気管・気管支があり、心前面から食道より腹側の部位にあたります。
リンパ節由来の病変が多く発生する部位でもあります。前腸嚢胞も多く見られます。

  後縦隔  
食道を含んで背側の部位を言いますが、最も曖昧な区別しかなされていない部位でもあります。
傍脊椎溝にて神経性腫瘍・髄膜瘤の発生しやすい部位でもあります。

▼ 発症率・再発率・生存率・リスク要因 ▼

  発症率  
日本人に年間100人程発症すると言われています。他の癌・腫瘍に比べ、発症率は大変低くなっています。

  年齢別の発症率  
高齢になればなる程、発症率は高くなります。

  リスク要因  
縦隔腫瘍の明確なるリスク要因は現在不明です。
気管支嚢腫や心膜嚢腫のように、先天性腫瘍も存在します。

▼ 放射線リスク・関連性について ▼

放射線照射における発がん性へのリスク要因は、以前から懸念されていました。
診断用エックス線は、人工的である放射線源としては最も線量の大きいもので、
世界平均の年間被ばく線量の15%を占めると言われていて、
診断用エックス線による発がんリスクはこれまでも問題視されてきました。
ただ、被ばく量や癌の部位・進行状態ごとの詳細な関連性のデータはなく、
あくまで「リスク要因の1つ」として挙げられるものです。

2011年に日本で起こった放射能漏れ事故に伴い、放射線と発がんリスクについてが問題視されています。
ここでは、診断用エックス線を調査対象とした全世界のリスク要因データを基に記述しております。
具体的な数字やデータに責任の追えるものではありませんが、参考程度と考えて頂ければ幸いです。

診断用エックス線による75歳までの発がん累積リスクの推定値は、世界平均は約3%と言われています。
この数字は、先進15カ国を抜粋し計算されていて、被ばく頻度によりその推定値は大きく変動が予想されます。
リスク要因が高い数字で示された癌は男性では膀胱がん、大腸がんと白血病の順。
女性では大腸がん、肺がん、乳がんの順となっています。

初期症状・症状について

◆倦怠感
◆食欲不振
◆胸骨下に感じる圧迫感
◆咳:乾いた咳
◆呼吸困難
◆嗄声
◆脈拍数の極端な増加・減少:迷走神経の圧迫による症状
◆顔面の鬱血性浮腫

最新の診断方法

  画像検査  
胸部のレントゲン撮影、CTなど画像健診を行います。
痛みもなく、外来での検査が可能です。

縦隔腫瘍に対抗するための治療法・抗がん剤

縦隔腫瘍を治療するための最新医療。

治療方法は大きく外科療法・放射線療法・化学療法とがあります。
外科療法・放射線療法は「局所療法」と呼ばれ治療を行った部分にだけ効果が期待でき、
化学療法では「全身療法」としての効果が期待されます。

▼ 外科療法 ▼

縦隔にて起こった腫瘍は良性・悪性の判断が大変難しいと言われています。
そのため、縦隔にておこった腫瘍はほとんどの場合、外科手術による除去が選択されます。

▼ 放射線療法 ▼

悪性胸腺腫等や、既に浸潤が広く起こっている為に外科療法での治療が困難であると判断された際、
組み合わせ療法として選択される場合があります。
又、外科療法を行う前に腫瘍を小さくしておく、
あるいは放射線と化学療法の組み合わせによる治療も選択されます。

▼ 薬物療法 ▼

薬物療法では多かれ少なかれ副作用が想定されます。
副作用は人により症状の重さ・軽さなどが違ってきます。
薬物療法は副作用が起こる個人差の大きい治療法ですので、十分な説明を受け、知識を深めることも大切です。
縦隔にて腫瘍が発見された場合には、腫瘍の存在が縦隔のみに存在していない可能性が否定できません。
そのため、やや強めの薬物を使用した薬物療法が選択される場合もあります。

縦隔腫瘍になったら

縦隔腫瘍と診断されたからといって愕然としたまま過ごすわけにはいきません。

診断された数日〜数週間は現実を受け入れられなくて悩み、葛藤し、自暴自棄になり気が立ってサポートしてくれるはずの家族や友人・スタッフに当たり散らすのはごく自然で人間らしい行動です。人間は誰しもがんという病に侵される可能性を持って生れます。それが人よりも早いか遅いか、寿命よりも早いか遅いかの問題です。現代人の寿命が延びれば延びるだけ、寿命よりも病魔に侵される人が多くなります。

今、自分が病魔に侵されたと解った現実こそが運が良かったと思えるときがくるように前に一歩踏み出しましょう。

まず、病気をきちんと治療してくれる病院を見つけることから始めて、口コミや人気、評判を参考に有名な病院で自分に合った専門医を探しましょう。次に始めなければならないのが精神面のケアになります。精神面のケアは自分自身でも出来る対抗手段のひとつで、これからの人生にとってとても大切なターニングポイントです。

地域ごとに同じ病気で悩んでいる人たちと悩みを聞きあったり、苦労を分かち合ったりするサークルや集まりがあります。また、地域や病院によってはがんに関する知識を付けてもらおうとそれぞれの講座を開催しているところもあります。

目の前の敵に対して確固たる姿勢を見せつけてやりましょう。