肝臓がんになったら 〜癌治療・がん保険・ガン検診〜

肝臓がんとは何か?まずは知識を深めよう

肝臓がんと診断されたからといって愕然としたまま過ごすわけにはいきません。

まずは肝臓癌に関する知識を深めて、自分の中がどういった状態なのか、どうなるのか、どうすればいいのかを理解するところから始めましょう。そうすると自ずと何をしなければならないのかが見えてくるはずです。サポートをする周りの家族の方も一緒に知識を深められればより一層、生活に安定感が出るでしょう。

▼ 肝臓がんとは ▼

肝細胞がん、肝がんとも呼ばれます。
肝臓は人間の体内で最大の臓器で、成人で800〜1,200g程あります。
肝臓ガンは大きく分けて2つに分類されます。
肝臓から発生した原発性肝ガン、これが肝細胞ガンの約9割を占めます。
次いで他臓器の癌が転移し肝臓に到達した転移性肝ガンと呼ばれるものが約5%、
その他肝細胞芽腫(小児肝ガン)、胆管嚢胞腺(たんかんのうほうせん)ガンなどもごく稀に起こります。

▼ 発症率・再発率・生存率・リスク要因 ▼

  発症率  
日本人では年間5万人が発症すると言われています。
発症率は男性が女性の約3倍高くなっています。

  年齢別の発症率  
男性は45歳から女性では55歳から発症率が増加し始めます。

  地域分布  
東アジア地域(日本を含む)で多くなっています。

  リスク要因  
◆肝炎ウイルス感染
◆肝炎ウイルス持続感染者
◆妊娠・分娩による感染
◆肝炎ウイルスを含んだ血液製剤注射による感染
◆性行為による感染
◆大量飲酒
◆喫煙
◆アフラトキシン(食事に混入するカビ)

▼ 放射線リスク・関連性について ▼

放射線照射における発がん性へのリスク要因は、以前から懸念されていました。
診断用エックス線は、人工的である放射線源としては最も線量の大きいもので、
世界平均の年間被ばく線量の15%を占めると言われていて、
診断用エックス線による発がんリスクはこれまでも問題視されてきました。
ただ、被ばく量や癌の部位・進行状態ごとの詳細な関連性のデータはなく、
あくまで「リスク要因の1つ」として挙げられるものです。

2011年に日本で起こった放射能漏れ事故に伴い、放射線と発がんリスクについてが問題視されています。
ここでは、診断用エックス線を調査対象とした全世界のリスク要因データを基に記述しております。
具体的な数字やデータに責任の追えるものではありませんが、参考程度と考えて頂ければ幸いです。

診断用エックス線による75歳までの発がん累積リスクの推定値は、世界平均は約3%と言われています。
この数字は、先進15カ国を抜粋し計算されていて、被ばく頻度によりその推定値は大きく変動が予想されます。
リスク要因が高い数字で示された癌は男性では膀胱がん、大腸がんと白血病の順。
女性では大腸がん、肺がん、乳がんの順となっています。

初期症状・症状について

肝臓がんに特有の初期症状はあまりなく、多くは肝炎・肝硬変等の肝臓障害による症状です。
以下は肝炎・肝硬変の症状です。

◆食欲不振
◆倦怠感
◆便通異常(便秘や下痢など)
◆尿の色が茶色になる
◆黄疸
◆吐血・下血
◆突然襲う急激な腹痛
◆貧血症状:めまい・冷や汗・脈拍がはやくなる

最新の診断方法

肝臓がんの診断では、多く血液検査と画像診断法の両方が行われます。
どちらか一方だけでは不十分である場合が多く、その両方を行っても診断が出来ないケースもあります。
その際は上記の検査に加え、腫瘍部分に針を刺し少量の組織片をとり、顕微鏡で調べる「針生検」が行われます。

  画像診断  
超音波検査とCTを使用し行われる検査です。
どちらの検査も痛みがなく、外来ですぐに行えます。

  腫瘍マーカー  
腫瘍マーカーとは、ガンによって特徴的な物質を産生するものの事。
これを調べることにより、ガンの存在を苦痛の少ない検査方法により特定可能です。
肝がんの腫瘍マーカーはAFP(アルファ型胎児性タンパク)やPIVKA IIなど。
画像診断と併用して行われ、単独での確実性はありません。

  針生検  
腫瘍部分に針を刺し少量の組織片をとり、顕微鏡で調べます。
上記の検査で診断が難しい場合に行われますが、出血やがん細胞を広げてしまうリスクもあるため、
実施の際には医師の説明をよく聞き、検査を受ける事をお勧めします。

肝臓がんに対抗するための治療法・抗がん剤

肝臓がんを治療するための最新医療。

治療方法は大きく外科療法、穿刺療法、肝動脈塞栓術とがあります。

▼ 外科療法 ▼

  肝切除  
がん細胞を含めて肝臓の一部を切除します。
比較的大きな皮膚切開を要しますが、最も確実な治療法のひとつとされています。
最近では腹腔鏡を使用する肝切除も行われつつありますが、適応は限定されています。

◆術後の入院期間は約2週間です。
◆合併症としては出血、胆汁漏、肝不全。

  肝移植  
肝移植は日本では提供者不足の問題などから、実際にはほとんど行われません。
代わりに、血縁関係など近親者からの肝臓一部提供により肝臓を移植する生体肝移植が主に行われます。
2004年1月より、肝臓がん治療のための肝移植は、
ミラノ基準に合致する患者さんに対し、保険適応が可能となっています。

▼ 穿刺療法 ▼

  経皮的エタノール注入療法  
無水エタノールを肝臓がん細胞へ注射し、アルコールの化学作用によってがん細胞を殺す方法です。
超音波診断により癌の場所を正確に把握し針を刺す必要があるため、
超音波検査でよく見えない部位に発症したガン細胞に対しては適切ではありません。
多く、癌の大きさ3cm以下、個数が3個以下の場合に用いられる治療法です。
癌が一部残るというリスクはありますが、手術自体が比較的手軽で、副作用が少なく、短期間での退院が可能です。

  ラジオ波焼灼療法  
体外から特殊な針をがん細胞へ挿し込み、そこから通電し針先端部分を発熱させ、がん細胞を焼灼する治療法です。
経皮的エタノール注入療法同様、超音波を用いたり、CTや腹腔鏡などを用いて行う事もあります。
がん細胞の大きさ3cm以下、個数が3個以下という制限があります。

▼ 肝動脈塞栓術 ▼

癌に酸素を供給している血管を人工的にふさぐことによって、癌を死滅させる治療法です。
ふともものつけ根部分からカテーテルを挿し込み、このカテーテルから1mm角大のゼラチンスポンジ等を注入ます。
がん細胞に血液を供給する肝動脈を遮断し、癌を死滅させます。

肝臓がんになったら

肝臓がんと診断されたからといって愕然としたまま過ごすわけにはいきません。

診断された数日〜数週間は現実を受け入れられなくて悩み、葛藤し、自暴自棄になり気が立ってサポートしてくれるはずの家族や友人・スタッフに当たり散らすのはごく自然で人間らしい行動です。人間は誰しもがんという病に侵される可能性を持って生れます。それが人よりも早いか遅いか、寿命よりも早いか遅いかの問題です。現代人の寿命が延びれば延びるだけ、寿命よりも病魔に侵される人が多くなります。

今、自分が病魔に侵されたと解った現実こそが運が良かったと思えるときがくるように前に一歩踏み出しましょう。

まず、病気をきちんと治療してくれる病院を見つけることから始めて、口コミや人気、評判を参考に有名な病院で自分に合った専門医を探しましょう。次に始めなければならないのが精神面のケアになります。精神面のケアは自分自身でも出来る対抗手段のひとつで、これからの人生にとってとても大切なターニングポイントです。

地域ごとに同じ病気で悩んでいる人たちと悩みを聞きあったり、苦労を分かち合ったりするサークルや集まりがあります。また、地域や病院によってはがんに関する知識を付けてもらおうとそれぞれの講座を開催しているところもあります。

目の前の敵に対して確固たる姿勢を見せつけてやりましょう。