骨腫瘍になったら 〜癌治療・がん保険・ガン検診〜

骨腫瘍とは何か?まずは知識を深めよう

骨腫瘍と診断されたからといって愕然としたまま過ごすわけにはいきません。

まずは骨腫瘍に関する知識を深めて、自分の中がどういった状態なのか、どうなるのか、どうすればいいのかを理解するところから始めましょう。そうすると自ずと何をしなければならないのかが見えてくるはずです。サポートをする周りの家族の方も一緒に知識を深められればより一層、生活に安定感が出るでしょう。

▼ 骨腫瘍とは ▼

骨に起こる腫瘍の総称して骨腫瘍と呼びます。
悪性の腫瘍を悪性骨腫瘍といい、大きく2種類に分類されます。
骨自身で起こった原発性悪性骨腫瘍と、体の他の部位によって起こった悪性骨に転移した続発性悪性骨腫瘍です。

原発性悪性骨腫瘍とは手や足、脊椎や骨盤など、体のあらゆい部位の骨の起こる悪性腫瘍の総称です。
原発性悪性骨腫瘍は、さらにいくつかの種類に分類されます。

  骨肉腫  
腫瘍細胞が自ら骨を形成する腫瘍で、膝関節周囲の大腿骨遠位部(だいたいこつえんいぶ)や
脛骨近位部(けいこつきんいぶ)、上腕骨近位部に多く起こります。
原発性悪性骨腫瘍の中では発症率が最も高く、日本国内で年間200人近い人が発症していると言われています。
発症年齢が低いのも特徴で10歳代が最も多く、女性に比べて男性が多く発症する傾向があります。
骨肉腫の治療法は現在特に発展が進んでいて、予後の改善は劇的に良くなっています。

  軟骨肉腫  
大腿骨や上腕骨などの四肢近位部、骨盤、肋骨など、胴体を支える骨に発生するケースが多い肉腫です。
骨肉腫に次いで起こりやすい原発性悪性骨腫瘍で、中・高年に多く発症します。
良性骨腫瘍である骨軟骨腫・内軟骨腫からの二次的転移により発症する事もあります。
軟骨肉腫は骨肉腫に比べると転移率が低く、また腫瘍の成長も比較的遅いのが特徴です。

  ユーイング肉腫  
手足の付け根付近の骨や骨盤、肋骨等の起こりやすい肉腫です。
発熱などの症状を伴う傾向にあります。
10歳前〜20歳代と、比較的若い年齢層に多くみられます。
進行が速いのも特徴的ですが、化学療法や放射線療法の効果が高く、治療に有効です。

  その他  
その他、原発性悪性骨腫瘍として、悪性線維性組織球腫(あくせいせんいせいそしききゅうしゅ:MFH)、線維肉腫、血管肉腫、脊索腫(せきさくしゅ)、アダマンチノーマ等の分類がされています。

▼ 発症率・再発率・生存率・リスク要因 ▼

  発症率  
100万人に対して年間約4人が発症すると言われています。

  年齢別の発症率  
種類により異なりますが、若年層にも多く発症するのが特徴です。

  リスク要因  
◆10代、あるいは若年成人
◆男性
◆放射線療法による治療経験
◆抗がん剤のアルキル化剤よる治療経験

▼ 放射線リスク・関連性について ▼

放射線照射における発がん性へのリスク要因は、以前から懸念されていました。
診断用エックス線は、人工的である放射線源としては最も線量の大きいもので、
世界平均の年間被ばく線量の15%を占めると言われていて、
診断用エックス線による発がんリスクはこれまでも問題視されてきました。
ただ、被ばく量や癌の部位・進行状態ごとの詳細な関連性のデータはなく、
あくまで「リスク要因の1つ」として挙げられるものです。

2011年に日本で起こった放射能漏れ事故に伴い、放射線と発がんリスクについてが問題視されています。
ここでは、診断用エックス線を調査対象とした全世界のリスク要因データを基に記述しております。
具体的な数字やデータに責任の追えるものではありませんが、参考程度と考えて頂ければ幸いです。

診断用エックス線による75歳までの発がん累積リスクの推定値は、世界平均は約3%と言われています。
この数字は、先進15カ国を抜粋し計算されていて、被ばく頻度によりその推定値は大きく変動が予想されます。
リスク要因が高い数字で示された癌は男性では膀胱がん、大腸がんと白血病の順。
女性では大腸がん、肺がん、乳がんの順となっています。

初期症状・症状について

◆悪性骨腫瘍が起こっている部位での腫れや痛み・運動障害。
◆発熱・貧血
◆固い腫瘤(しゅりゅう)
◆病的骨折:腫瘍のために弱くなった骨が軽い外傷で骨折を起こす。
◆手足のしびれ・麻痺:脊髄神経を腫瘍が圧迫して起こる。

最新の診断方法

  診察  
問診・視診・触診により病気の種類、症状の進行状態を確認します。
腫瘍の大きさや形・硬さ・伴う痛みや発熱の度合い・リンパ節の腫れを参考にします。

  画像検査  
骨腫瘍の画像検査には単純X線写真、CT、MRI、シンチグラフィー用いられます。
◆単純X線写真:肺などへの転移の有無や、骨のどの部分に変化が起こっているのかを確認します。
◆CT:コンピューター断層撮影。X線を用いて使って、体を輪切り像として確認可能です。
◆MRI:核磁気共鳴検査。体の輪切り像に加え、前後左右に縦割りにした縦断像も確認可能です。
◆シンチグラフィー:放射性同位元素を利用したスクリーニング検査。

  生検  
組織や細胞を採取して行う検査方法です。
大きく分けて針生検と切開生検の2つの方法がとられます。
針生検では腫瘍を針で刺し、細胞や小組織片を採取します。必要に応じて局所麻酔を行います。
硬い骨部や深部の病変へは針生検難しいため、切開生検と呼ばれる手術的に病変の一部を採取する方法により
細胞や組織片を採取する場合もあります。

骨腫瘍に対抗するための治療法・抗がん剤

骨腫瘍を治療するための最新医療。

治療方法は大きく外科療法・放射線療法・化学療法とがあります。
外科療法・放射線療法は「局所療法」と呼ばれ治療を行った部分にだけ効果が期待でき、
薬物療法では「全身療法」としての効果が期待されます。

▼ 外科療法 ▼

悪性骨腫瘍において外科療法とは、まず腫瘍を完全に切除し、次に切除した骨や関節の再建まで行います。
悪性骨腫瘍に対しては、腫瘍の完全切除(腫瘍をかき出すような手術(掻爬術))を行う事によって
再発・あるいは転移の可能性が増えるという研究結果が発表されています。
そのため、日本整形外科学会では悪性骨軟部腫瘍切除の基準が定められています。

▼ 放射線療法 ▼

放射線には癌細胞を死滅させる効果があり、癌組織を破壊させるのに有効です。
又、放射線治療では放射線照射をした部位にだけ効果があるという有用性があります。
骨腫瘍の治療に関しては、一般的に放射線療法の効果は低いとされています。(一部除く)
そのため一部の腫瘍や、腫瘍の大きさや発生箇所の問題により切除が難しいケースに対して、
手術前後の補助的な治療法として用いられます。
一方で、ユーイング肉腫など一部の悪性骨腫瘍へは放射線療法の効果が大変高いため、
外科手術の代わりに選択し用いられます。

▼ 薬物療法 ▼

薬物療法では多かれ少なかれ副作用が想定されます。
副作用は人により症状の重さ・軽さなどが違ってきます。
薬物療法は副作用が起こる個人差の大きい治療法ですので、十分な説明を受け、知識を深めることも大切です。

骨腫瘍に対しては、薬物は静脈から点滴にて投与されます。
骨肉腫やユーイング肉腫には、抗がん剤による化学療法が有効です。

骨腫瘍になったら

骨腫瘍と診断されたからといって愕然としたまま過ごすわけにはいきません。

診断された数日〜数週間は現実を受け入れられなくて悩み、葛藤し、自暴自棄になり気が立ってサポートしてくれるはずの家族や友人・スタッフに当たり散らすのはごく自然で人間らしい行動です。人間は誰しもがんという病に侵される可能性を持って生れます。それが人よりも早いか遅いか、寿命よりも早いか遅いかの問題です。現代人の寿命が延びれば延びるだけ、寿命よりも病魔に侵される人が多くなります。

今、自分が病魔に侵されたと解った現実こそが運が良かったと思えるときがくるように前に一歩踏み出しましょう。

まず、病気をきちんと治療してくれる病院を見つけることから始めて、口コミや人気、評判を参考に有名な病院で自分に合った専門医を探しましょう。次に始めなければならないのが精神面のケアになります。精神面のケアは自分自身でも出来る対抗手段のひとつで、これからの人生にとってとても大切なターニングポイントです。

地域ごとに同じ病気で悩んでいる人たちと悩みを聞きあったり、苦労を分かち合ったりするサークルや集まりがあります。また、地域や病院によってはがんに関する知識を付けてもらおうとそれぞれの講座を開催しているところもあります。

目の前の敵に対して確固たる姿勢を見せつけてやりましょう。