脳腫瘍になったら 〜癌治療・がん保険・ガン検診〜

脳腫瘍とは何か?まずは知識を深めよう

脳腫瘍と診断されたからといって愕然としたまま過ごすわけにはいきません。

まずは脳腫瘍に関する知識を深めて、自分の中がどういった状態なのか、どうなるのか、どうすればいいのかを理解するところから始めましょう。そうすると自ずと何をしなければならないのかが見えてくるはずです。サポートをする周りの家族の方も一緒に知識を深められればより一層、生活に安定感が出るでしょう。

▼ 脳腫瘍とは ▼

脳腫瘍は、脳組織の中に起こる腫瘍の総称です。
脳腫瘍には、脳組織から起こった原発性脳腫瘍と、他の臓器の癌が脳へ転移した転移性脳腫瘍とに分類され、原発性脳腫瘍はさらに良性と悪性との2種類に分類されます。

脳に起こる腫瘍に関しては悪性のものが多いのも特徴で、たとえ良性腫瘍でも、治療の対象になります。
理由は頭蓋内で腫瘍が起こると、良性であっても正常な脳を圧迫し障害をおこしかねない危険性があるからです。
脳腫瘍は腫瘍の形やどのような性質のものかによって細かな分類がされています。
理由は治療法や完治の可能性、予後の状態がそれらの種類によって全く異なってくるからです。
そのため、脳腫瘍と診断された場合、それがどのような腫瘍であるかを知るのは、大変重要です。

▼ 脳腫瘍の種類と割合 ▼

  神経膠腫(しんけいこうしゅ)  
悪性。28%
原発性脳腫瘍の中で最も多く起こります。
神経細胞と神経細胞の間や、神経細胞と血管との間にある神経膠細胞にて起こる腫瘍で、
栄養や酸素を神経細胞に提供するための細胞です。
神経膠腫はさらに分類がなされ、
◆星細胞腫(せいさいぼうしゅ):やや良性。28%。
◆悪性星細胞腫:悪性。18%。
◆膠芽腫(こうがしゅ):悪性。32%。45〜65歳の男性によく起こります。
◆髄芽腫(ずいがしゅ) :悪性。4%。
髄膜腫:良性(一部悪性)。26%。
下垂体腺腫:良性。17%。
神経鞘腫(しんけいしょうしゅ):良性。11%。
先天性腫瘍(頭蓋咽頭腫など):比較的良性。5%。
◆その他:13%

▼ 発症率・リスク要因 ▼

  発症率  
年間に人口10万人に対して約3.5人が発症すると言われています。

  リスク要因  
これまで携帯電話の多用による脳腫瘍のリスク要因が指摘されてきましたが、
2010年には「脳腫瘍と携帯電話の多用における相対関係なし」と言われてます。

▼ 放射線リスク・関連性について ▼

放射線照射における発がん性へのリスク要因は、以前から懸念されていました。
診断用エックス線は、人工的である放射線源としては最も線量の大きいもので、
世界平均の年間被ばく線量の15%を占めると言われていて、
診断用エックス線による発がんリスクはこれまでも問題視されてきました。
ただ、被ばく量や癌の部位・進行状態ごとの詳細な関連性のデータはなく、
あくまで「リスク要因の1つ」として挙げられるものです。

2011年に日本で起こった放射能漏れ事故に伴い、放射線と発がんリスクについてが問題視されています。
ここでは、診断用エックス線を調査対象とした全世界のリスク要因データを基に記述しております。
具体的な数字やデータに責任の追えるものではありませんが、参考程度と考えて頂ければ幸いです。

診断用エックス線による75歳までの発がん累積リスクの推定値は、世界平均は約3%と言われています。
この数字は、先進15カ国を抜粋し計算されていて、被ばく頻度によりその推定値は大きく変動が予想されます。
リスク要因が高い数字で示された癌は男性では膀胱がん、大腸がんと白血病の順。
女性では大腸がん、肺がん、乳がんの順となっています。

初期症状・症状について

◆徐々にひどくなる頭痛
◆繰り返し起こる嘔吐・頻度が増え続ける嘔吐
◆歩行困難
◆言語障害

  局所症状  
腫瘍自体が神経を圧迫する等して起こる症状です。
◆左の前頭葉部に起こった腫瘍:右半身麻痺(右なら左)
◆前頭葉の左側に起こった腫瘍:右利きなら無気力・性格変化・尿失禁・右半身の麻痺・言語障害
◆後頭葉に起こった腫瘍:視野に起こる障害
◆下垂体・松果体・視床下部付近:複視(物が二重に見える)・無月経・成長障害
◆小脳や脳幹:手足のふらつき・聴力障害・顔面麻痺・めまい

  頭蓋内圧亢進症状(ずがいないあつこうしんしょうじょう)  
頭蓋内という隙間の少ないスペースに腫瘍が起こることによる圧迫障害。
◆長時間続く頭痛
◆吐き気
◆痙攣
◆失神

最新の診断方法

  CT(コンピュータ断層撮影)・MRI(核磁気共鳴像)  
最も一般的に、初期検査として用いられる検査方法です。
痛みもなく精度も高いのが特徴です。
腫瘍の位置や大きさだけではなく、画像上の特徴等も判別可能で、5mm程度の腫瘍まで検査が可能となっています。

  脳血管造影  
脳血管を造影し、腫瘍へ栄養をつないでいる栄養血管や腫瘍自体の血管の状態を検査できます。
手術検討の際に必要な詳細な情報の取得が可能です。

現在、日本においては脳ドックを除き、検診制度がありません。
他の癌に比べて検査制度がないため、自覚症状があっても診断が遅れる場合が多くあります。
脳腫瘍を疑わせる自覚症状がある場合には、早めの健診を受け、上記検査を受けるのをお勧めします。

脳腫瘍に対抗するための治療法・抗がん剤

脳腫瘍を治療するための最新医療。

治療方法は大きく外科療法・放射線療法・化学療法(抗がん剤)とがあります。 外科療法・放射線療法は「局所療法」と呼ばれ治療を行った部分にだけ効果が期待でき、
薬物療法では「全身療法」としての効果が期待されます。

▼ 外科療法 ▼

多くの癌・腫瘍に有効な外科手術ですが、脳腫瘍においては摘出が難しい場合も多くあります。
脳は手や足を動かしたり、体を支えるために大変重要な器官であるため、外科療法による全摘出が困難だからです。

▼ 放射線療法 ▼

放射線にはがん細胞を死滅させる効果があり、ガン組織を破壊させるのに有効です。
又、放射線治療では放射線照射をした部位にだけ効果があるという有用性があります。
外科療法や化学療法と併用したり、単独でも治療を行います。

▼ 化学療法(抗がん剤) ▼

薬物療法では多かれ少なかれ副作用が想定されます。
副作用は人により症状の重さ・軽さなどが違ってきます。
薬物療法は副作用が起こる個人差の大きい治療法ですので、十分な説明を受け、知識を深めることも大切です。
経口投与・静脈注射・局所投与が主な投与方法です。
さまざまな薬剤の組み合わせや投与方法の研究・開発がなされていますが、
他の癌に比べ脳には脳血管関門が存在しているため、一般に抗がん剤が効きにくいとされています。

脳腫瘍になったら

脳腫瘍と診断されたからといって愕然としたまま過ごすわけにはいきません。

診断された数日〜数週間は現実を受け入れられなくて悩み、葛藤し、自暴自棄になり気が立ってサポートしてくれるはずの家族や友人・スタッフに当たり散らすのはごく自然で人間らしい行動です。人間は誰しもがんという病に侵される可能性を持って生れます。それが人よりも早いか遅いか、寿命よりも早いか遅いかの問題です。現代人の寿命が延びれば延びるだけ、寿命よりも病魔に侵される人が多くなります。

今、自分が病魔に侵されたと解った現実こそが運が良かったと思えるときがくるように前に一歩踏み出しましょう。

まず、病気をきちんと治療してくれる病院を見つけることから始めて、口コミや人気、評判を参考に有名な病院で自分に合った専門医を探しましょう。次に始めなければならないのが精神面のケアになります。精神面のケアは自分自身でも出来る対抗手段のひとつで、これからの人生にとってとても大切なターニングポイントです。

地域ごとに同じ病気で悩んでいる人たちと悩みを聞きあったり、苦労を分かち合ったりするサークルや集まりがあります。また、地域や病院によってはがんに関する知識を付けてもらおうとそれぞれの講座を開催しているところもあります。

目の前の敵に対して確固たる姿勢を見せつけてやりましょう。